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2025年からパブリックドメイン(著作権消滅状態)になった作品リスト。二次利用の注意点は?

本日はパブリックドメインについての記事をご紹介致します。

いろいろ条件や難しい部分もあり、また海外と日本では異なる部分もあります。

国内的には(抜粋)・・・・・

パブリックドメインとは、著作物や発明などの知的創作物について、知的財産権が発生していない、または消滅した状態を指します。日本語では「公有」と訳されることもあります。これにより、誰でも自由にその作品を利用できるようになります。

パブリックドメインとなる主なケース

パブリックドメインとなる主なケースは以下の通りです。

  • 権利の放棄: 著作者が著作権を明確に放棄した場合です。
  • 保護期間の終了: 著作権の保護期間が満了した場合です。日本では原則として著作者の死後70年が経過すると著作権が消滅します。
  • 権利の不発生: 法律の条文など、法制度上権利が発生しないと定められている場合です。
  • 相続人の不在: 著作者が亡くなり、相続人がいない場合です。

利用上の注意点

パブリックドメインの作品を利用する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 著作者人格権の侵害: 著作権が消滅しても、著作者人格権は保護され続けます。著作者の名誉を傷つけるような利用は避けましょう。
  • 二次的著作物: パブリックドメインの作品をもとに新たな創作物を作成した場合、その二次的著作物には新たな著作権が発生します。
  • 著作隣接権: 音楽や映像作品などには著作隣接権が発生する場合があり、権利者の許諾が必要となることがあります。
  • 海外の法律: 国によって著作権の保護期間が異なるため、海外の作品を利用する際はその国の法律を確認しましょう。

 

 

それでは記事のご紹介です・・・・・


フリーダ・カーロアンリ・マティスといったアーティストが没後70年を迎えたことから作品の著作権が切れ、パブリックドメインとなった。

しかし、二次創作のために使用する場合は、専門家に相談する必要があると、パブリックドメイン作品を専門に研究する団体は指摘する。

 

フリーダ・カーロ。Photo Hulton Archive/Getty Images

 

アート関係者の間で毎年1月1日は「パブリックドメインの日」と呼ばれる。なぜなら、著作権保護期間が切れた過去のアート作品や映像、そして楽曲などが新たにパブリックドメイン(知的財産権が消滅した状態、公有財産)に加わる日だからだ。

今年は、アーネスト・ヘミングウェイの『武器よさらば』やウィリアム・フォークナーの『響きと怒り』などの文学作品に加え、アンリ・マティスロバート・キャパフリーダ・カーロの作品が著作権保護期間の満了を迎えた。

また、ポパイやタンタンといった海外コミックスのキャラクターたちもパブリックドメインとなっている。

パブリックドメインとなった作品の一覧は、イギリスを拠点とする団体「Public Domain Review」とデューク大学の「Center for the Study of the Public Domain」から確認することが可能だ。

アメリカやイギリス、ヨーロッパでは、単一の著作者による作品は通常、著作者が存命している期間と死後70年間、著作権保護が継続される。

しかし、Center for the Study of the Public Domainによると、アメリカの場合、米著作権局に登録されていない、あるいは著作権表示付きで発表されていない作品については、著作権保護が保証されない。

また、1998年にアメリカで施行された著作権期間延長法により、1978年以前に出版または登録された作品には、95年の著作権保護期間が与えられるという(日本も欧米と同様に存命中と作者の死後70年間、著作権が保護される)。

マティス、キャパ、カーロはいずれも1954年に死亡していることから、今年から3人のアーティストの作品がパブリックドメインとして扱われる一方で、『武器よさらば』や『怒りの日』は、1929年に出版されてから95年以上が経過しているため、著作権保護の対象から外れる。

同様に、『タンタン』や『ポパイ』も、エルジェやエルジー・クリスラー・シーガーが1929年にこれらのキャラクターが登場する作品を初めて発表したため、パブリックドメイン扱いとなる。

上記以外にもパブリックドメインとなった作品を以下にまとめたので、自身の創作活動に活用するのであれば参考いただきたい。

  • 映画:『恐喝』(監督:アルフレッド・ヒッチコック)、『ダイナマイト』(監督:セシル・B・デミル)
  • 書籍:『黄金の杯』(著:ジョン・スタインベック)、『自分だけの部屋』(著:ヴァージニア・ウルフ)、『若き詩人への手紙』(著:ライナー・マリア・リルケ)※いずれも原著
  • 音楽:1924年に収録されたオリジナルレコーディング版の「ラプソディ・イン・ブルー」(作曲:ジョージ・ガーシュウィン)、 「雨に唄えば」の譜面(作詞:アーサー・フリード、作曲:ナシオ・ハーブ・ブラウン)、「ボレロ」(作曲:モーリス・ラヴェル)
  • アート作品:サルバドール・ダリ《Illumined Pleasures》《The Accommodations of Desire》《The Great Masturbator》(いずれの作品も、1929年に刊行された雑誌『シュルレアリスム革命』、あるいは同年の展覧会にて発表されている)

ここで注意しておきたいのが、Center for the Study of the Public Domainが記しているように、視覚芸術作品に対する著作権保護の決定は、公にされている発表年と作られた年が異なっている可能性があることだ。

同団体はブログ投稿において、ルネ・マグリットの《イメージの裏切り》を例に挙げ、明確な答えを見つけるには美術史家の意見を聞いたり、当時の文献をくまなく調べたりする必要があるとしている。

つまりは、マティスの作品をプリントしたTシャツをグローバル展開し始める前に、法的な調査をしておくのが最善だということだ。(翻訳:編集部)

※ 編注:日本においては、日本との平和条約に署名した連合国・連合国民が第二次世界大戦前または対戦中に取得した著作権について、通常の著作権の保護期間に戦争の期間分(1941年12月8日、または著作権を取得した日のいずれか遅い日から平和条約発効時までの日数)を加算して保護する「戦時加算」の義務があるので注意が必要。

from ARTnews

 

 

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「第77回 正倉院展」

わたくしも何度も鑑賞に行っております・・・・本年も始まりました

奈良・正倉院展。

日本の歴史を感じることができます!

東海地方からは少し距離がありますが、是非ご覧ください。

 

 

 

 

古都・奈良に秋の深まりを知らせる正倉院展が、今年、77回目の開催を迎えます。

正倉院宝物は、 校倉造(あぜくらづくり)で知られる正倉院正倉におよそ1300年ものときをこえて守り伝えられてきた宝物群です。

奈良時代に日本を治めた聖武天皇(しょうむてんのう)のご遺愛品をはじめ、平城京を舞台に花開いた天平文化の粋(すい)を伝える貴重な品々で構成されており、その数はおよそ9000件にものぼります。

天皇の勅封(ちょくふう)という厳重な管理体制のもと、まとまったかたちで今日まで守り伝えられた稀け有うの宝物群であり、世界的にも極めて高い価値を誇っています。

今年の正倉院展でも選りすぐりの宝物が会場を彩り、私たちを天平の華やぎの世界へと誘います。

聖武天皇の身近におかれた「木画紫檀双六局(もくがしたんのすごろくきょく)」(北倉37)、「鳥毛篆書屏風(とりげてんしょのびょうぶ)」(北倉44)といった宝物は、高貴な素材と技が駆使された最高級の調度品で、華やかで知的な雰囲気にあふれた宮廷生活を偲ばせます。

一方、ほとけへの捧げものを収めた「黒柿蘇芳染金銀山水絵箱(くろがきすおうぞめきんぎんさんすいえのはこ)」(中倉156)など、技巧を凝らした祈りの宝物を通じて、仏教をよりどころとした当時の人々の心にも近づくことができるでしょう。

また、豊麗な花文様を表した「花氈(かせん)」(北倉150)、深い紺色がなんとも美しい「瑠璃坏(るりのつき)」(中倉70)、名香「蘭著待(らんじゃたい)」として世に知られる「黄熟香(おうじゅくこう)」(中倉135)など異国情緒あふれる品々から、シルクロードを通じた当時の国際色ゆたかな都の情景が垣間見えます。

宮内庁正倉院事務所による最新の宝物調査の成果も織り交ぜながら、豪華なラインナップで開催する今年の正倉院展を、ぜひともご堪能ください。

 

 

スケジュール

開催中

2025年10月25日(土)〜2025年11月10日(月)あと12日

事前予約制

開館情報

時間
8:00 〜 18:00
金・土・日曜日、祝日は20:00まで
休館日
会期中無休
入場料 一般 2000円、大学生・高校生 1500円、中学生・小学生 500円
展覧会URL https://www.narahaku.go.jp/exhibition/special/202510_shosoin/
会場 奈良国立博物館
https://www.narahaku.go.jp/
住所 〒630-8213 奈良県奈良市登大路町50

アクセス 近鉄線近鉄奈良駅2番出口より徒歩15分、JR関西本線奈良駅東口より奈良交通バス「氷室神社・国立博物館」下車

仏ルーヴル美術館の宝石盗難事件、2人を逮捕

 

世界を震撼させたルーヴル美術館の宝石盗難事件の続報です・・・・・

 

 

ルーヴル美術館の近くで警備に当たる警官ら

パリのルーヴル美術館から貴重な王冠の宝石などが盗まれた事件で、容疑者2人が逮捕された。

フランスのメディアが26日に報じた。

報道によると、パリ検察当局は声明で、25日夜に容疑者を逮捕したと説明した。

何人逮捕したのかは明らかにしなかった。

検察の説明では、容疑者の男性の1人は、シャルル・ド・ゴール空港で航空機に乗る準備をしていたところを拘束したという。

フランスのメディアが警察関係者の話として伝えたところでは、容疑者の1人はアルジェリアに渡るところだった。もう1人はマリに向かうところだった。

警察は、容疑者を最長96時間拘束して尋問できる。

仏メディアによると、容疑者の1人は、事件現場で発見されたDNAから特定されたという。

犯人グループは、手袋や視認性の高いジャケットなどいくつかの物を現場に残していた。

犯人グループが、ナポレオン3世の妻ウジェニー皇后が所有していた王冠を落としたとされることも、これまでに報じられている。

パリ検察当局は、事件に関する情報の「早すぎる開示」が、盗難品や犯人の発見の妨げになっていると批判した。

世界で最も来館者の多い美術館のルーヴル美術館では19日、電動工具を手にした4人組の窃盗グループが白昼堂々と建物内に侵入し、総額8800万ユーロ(約155億円)相当の宝飾品を盗み去った。

法相は、警備の「失敗」でフランスに「ひどいイメージ」が残ったとしている。

仏メディアによると、犯人らが侵入したエリアの3部屋に1部屋は監視カメラがなかったと、事件の予備報告書が指摘しているという。

警察は、犯人らが館内に約4分間いて、外で待機していたスクーター2台で午前9時38分に逃走したとしている。

ルーヴル美術館のローランス・デ・カール館長は22日、国会上院の公聴会で、犯人らが侵入した側の外壁を映していた唯一の監視カメラは、宝石が盗まれた「アポロンのギャラリー」に通じるバルコニーとは別の方向を向いていたと説明した。

ナポレオン3世の妻、ウジェニー皇后が身に着けていたティアラも盗まれた

 

専門家らは、盗まれた宝石がすでに何百もの破片に細かく分けられている可能性があるとしている。

金と銀は溶かすことができ、宝石も完全な追跡がほぼ不可能なほど小さく切り分けることが可能だという。

今回の事件後、フランスの文化施設は警備を強化している。 ルーヴル美術館は先に、最も貴重な宝石の一部をフランス銀行(中央銀行)に移した。

現在、パリ中心部にある同行本店の地下26メートルにある、同行で最も安全な金庫に保管されている。

 

(英語記事 Two arrested over theft of jewels at Louvre museum in Paris)

仏ルーヴル美術館館長、強盗犯が侵入した窓を映す「監視カメラなかった」 察知に遅れ

世界を揺るがしたフランス・パリのルーヴル美術館から総額8800万ユーロ(約155億円)相当の宝飾品が盗まれた事件の続報です。

 

 

ルーヴル美術館のローランス・デ・カール館長は、監視カメラの体制が十分ではなかったことを認めた。画像はルーヴル美術館のバルコニーを調べる鑑識捜査官

 

フランス・パリのルーヴル美術館から総額8800万ユーロ(約155億円)相当の宝飾品が盗まれた事件で、ローランス・デ・カール館長が22日、フランス国会上院(元老院)の公聴会に出席した。

館長は、美術館の監視カメラの体制が不十分で、強盗犯の侵入を早期に察知できず、被害を防げなかったことを明らかにした。

デ・カール館長が公の場で発言したのは、19日の盗難事件後初めて。

館長は、ルーヴル美術館の周辺に設置された監視カメラは「老朽化」し、体制がぜい弱だったと述べた。

美術館の外壁を映していた唯一のカメラは、盗まれた宝石が展示されていた「ガレリア・ダポロン(アポロンのギャラリー)」に通じる2階のバルコニーとは別の方向を向いていたと、デ・カール氏は説明した。

デ・カール氏は「私たちはあの宝飾品を守れなかった」と述べ、「凶悪な犯罪者から」守られている人などいない、「ルーヴルでさえも」と付け加えた。

閣僚らは記者会見やインタビューの中で、美術館の警備体制の不備を否定してきたが、デ・カール氏はルーヴル美術館が「敗北した」ことを認めた。

館長の証言から、世界最多の来館者を誇る美術館における警備の難しさと、警備体制のぜい弱さがはっきりと浮き彫りになった

「非常に不十分な」監視体制、以前から指摘

デ・カール氏は、美術館の周囲を監視するカメラシステムは「非常に不十分」で、館内の一部エリアに設置されたカメラは、現代の技術に対応できないほど古いものだと明かした。

ルーヴル美術館には昨年だけで約870万人が訪れている。

それにもかかわらず、警備への投資が遅れるなど、予算面の課題に直面している実態があるとした。

監視カメラの数を倍にしたいと、デ・カール氏は述べた。 デ・カール氏は2021年に館長に就任した。

その際、以前勤務していたオルセー美術館の近代的な設備とは対照的に、ルーヴルの設備は「時代遅れ」なので注意するよう言われたという。

22日の公聴会で議員からは、セーヌ川に面した外壁にカメラが1台あるだけで、しかもそのカメラが間違った方向を向いていたのはなぜなのかなど、ルーヴル美術館の警備体制を疑問視する声が上がった。

この一つの失敗が、強盗犯の侵入をまったく察知できない状況を招いた。

強盗犯は宝石が展示されていた「ガレリア・ダポロン」に近い場所にトラックを停め、機械式リフトを使って館内に侵入した。

「ルーヴルにはぜい弱性があることを、完全に認めます」とデ・カール氏は議会の公聴会で述べた。

デ・カール氏は、警備員たちが強盗侵入の発覚直後に来館者らを素早く外へ避難させたと称賛したものの、「私たちは、強盗犯の到着を十分に早く察知できなかった(中略)周辺警備のぜい弱性は知られていた」と認めた。

美術館は22日に再開されたが、「ガレリア・ダポロン」は閉鎖されたままだった。

ルーヴル美術館には、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」をはじめとする貴重な美術品が収蔵されている。

捜査当局は、10分足らずの間に世界有数の美術館から宝飾品を盗んだ4人組の行方を追っている。

盗まれたのは9点。

そのうちの1点、ナポレオン3世の妻が所有していた王冠は、犯人らが途中で落としたと見られ、現場付近で発見された。王冠は損傷していた。 盗まれた品々は、これまで「評価不可能な、かけがいのない価値がある」とされてきた。ナポレオン1世がマリー・ルイーズ皇后に贈ったダイヤモンドとエメラルドのネックレス、ナポレオン3世の妻であるウジェニー皇后が着用していたティアラ、さらにルイ・フィリップ1世の妻マリー・アメリ王妃が所有していた複数の宝飾品などが含まれている。

デ・カール館長は公聴会で、回収された王冠について、犯人が展示ケースから取り出す際に押しつぶされた可能性が高いと説明。

「初期評価では、繊細な修復はできそうだ」と述べた。 デ・カール氏が公聴会で指摘した美術館の問題点には、過去10年間にわたる監視・警備スタッフの削減や、最新の映像機器に対応できない老朽化したインフラが含まれていた。

同氏は、2026年初頭から警備強化のための作業を開始したいとしている。

しかし、かつて王宮だった美術館の老朽化したインフラを考慮すると、この取り組みには困難が予想される。

デ・カール館長は、強盗事件を受け文化省に辞任を申し出たが、拒否されたという。

同氏は、ルーヴルの現状をめぐる懸念を以前から訴えてきたと、公聴会で述べた。

デ・カール氏がルーヴルとその歴史的コレクションの保護よりも、自己保身を優先したとするメディアの批判的な報道については、同氏は感情的になり、憤慨した様子で反論した。

「館長として、内部告発者として私が警鐘を鳴らしていたことが、ある意味で、19日に現実となってしまったことに傷ついている」 「私たちはルーヴルで重大な失敗を犯した。私がその責任を取る」と、デ・カール氏は述べた。

ローラン・ヌニェス仏内相は22日、犯人は必ず捕まると「確信している」と仏ラジオ「ヨーロッパ1」で語った。

検察当局は、犯人が犯罪組織の指示を受けていた可能性があるとの見方を示している。

 

 

(英語記事 No camera covered Louvre wall where jewel thieves broke in, director says)